祝!BELCA賞 受賞
ホテルニューグランド 本館が、優れた建築を表彰するBELCA賞を受賞いたしました!
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【BELCA賞】
長期にわたって適切な維持保全を実施したり、優れた改修を実施した既存の建築物のうち、
特に優秀なものを選び、その関係者を表彰することにより、わが国におけるビルのロング
ライフ化に寄与することを目的とする表彰制度。
わが国に於ける良好な建築ストックの形成に寄与することを目的としたもの。
BELCA賞には、下記の2種類がある。
①ロングライフ部門
建築物等のロングライフを考慮した適切な設計のもとに建設され、
長年にわたり継続的に優良な維持保全を実施し、作品及び内部環境として特に優秀なもの。
②ベストリフォーム部門
最近改修(リフォーム)された建築物で、この改修によって画期的な活性化を図った物件のうち、
作品及び内部環境として特に優良なもの。
主催 公益社団法人ロングライフビル推進協会
( Building and Equipment Long-life Cycle Association)
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第27回BELCA賞(平成29年度)【ロングライフ部門】
■ 表彰対象 本館
■ 受賞理由(公表文より)
今回の保存改修の中心は、本館2階ロビーとレインボーボールルームの左官仕上げ大規模天井の耐震対策改修であり、
入念な耐震計画のもと、実大振動実験で確認した上での卓越した職人技の活用・新しいBIM利用の施工技術の
活用などにより見事に改修工事を完了させた点が高く評価された。
保存改修を行う場合、建物のどの時点に復元するかが問題になるが、ここでは市民の記憶に残っている今回の
改修直前の姿をあえて将来にむけて残す改修を行ったという。
建物の歴史的価値を少しでも残して保存しようという姿勢が強く感じられた。関係者が粘り強く尽力し、
歴史的価値を残すことを実践し、所有者がこれを守り残していこうとする思いが伝わってくる建物である。
第5回BELCA賞(平成7年度)【ベストリフォーム部門】
■ 表彰対象 本館
■ 受賞理由(公表文より)
審査対象となった本館の復元・再生の設計に当たっては、ホテルニューグランドの歴史を継承しながら、
本館とタワーの時代性や機能を対比させ、2つの建物が個性と役割を果たしあいながら、
主張し調和することを目指したという。
今回の評価点としては、第一に、60余年経過した建物を、建設当時の姿に限りなく近く復元していることである。
第二には、タワーに主機械室を移動することにより、省エネ化や質の高い設備サービスを確保したことである。
第三は、耐震診断による耐震壁の補強・増設や防火区画、スプリンクラーの設備が意匠を損なうことなく
最新の注意と工夫によって施工され、歴史的建築を改修する難問に対する技術的な回答を出している点である。
第四には、外壁・タペストリー・天井・照明器具・家具に至るまで、経年変化の味わいを残しながら
補修再現が完成している点でが挙げられる。第五は、J.H.モーガンの改修デザインも復元されている点である。
これらは、設計者だけでできることではなく、横浜市、建築主、施工者が協力し、理解しあってはじめて
可能なことである。ホテルニューグランド本館は、文字通り幸せな建築である。
(写真は2年前に撮影)